この度、弊社職員から新型コロナウィルスの陽性が確認されたことにより、皆様には多大なご迷惑とご心配をおかけいたしました。
この経験を踏まえまして、以下に私たちの考えをお伝えさせていただく機会とさせていただきます。
感染が認められはじめた頃より、感染症リテラシーを高める教育の実施はもちろんのこと、最近ではPCR検査を自社で実施できる体制を整えており、AIによる顔認証検温システムの導入や、高齢者施設の居室や社用車にはウィルスを不活化する低オゾン発生装置を設置するなど感染症対策には100%がないからこそ、できうる最善の予防策を講じて参りました。また、利用者のご家族さまへ一斉に情報やご連絡をお伝えできるサービスも間もなく開始いたします。
しかしながら、感染症の性質上、今日現在においても全職員、全利用者が陰性であり安全であると言いきれないのも事実です。毎日PCR検査を実施し、職員の暮らしすべてを制限し、管理したとしても完璧であるとは証明できません。大阪市立大学では職員や学生およそ1万人に対してPCR検査を実施するとのことですが、その時点での陽性者が判明するに過ぎません。それが感染症の怖さであり、難しさなのです。
また、ARC宝塚をご利用いただいているすべての利用者様に対して、14 日間はサービスを提供しないと判断をされた近隣の介護事業会社もあります。自社の安全確保のために必要な判断だと思いますし、このような判断は各法人に委ねるしかございません。しかし、「100%の安全が証明されない限り受け入れをしません」とのことのようですが、逆に日々の100%をどう証明されているのかはお聞きしたいところです。弊社は100%に可能な限り近づけることしかできません。
感染症から守ることは大切なことですが、高齢者の暮らしを支えることはそれだけではありませんし、特におひとり暮らしの高齢者における14日間の自宅待機は途方もなく長く、不安なものであることは言うまでもありません。
「暮らしは命より重い」
私たちが大切にしている言葉です。
私たちは私たちの地域において、感染に限らず他法人のサービス提供が機能しなくなった場合や、お困りの場合は地域住民や地域の他法人のためにも積極的に活動する所存です。
新型コロナウイルスに対するワクチンや治療薬が開発されるまでは粘り強い対策が必要です。
そして、このような環境下だからこそ、私たちらしい企業活動を続けて参ります。
「私たちは何のために存在するのか?誰のためにあるべきか?」
最後に、
日々、同じ脅威にさらされながらも最前線で奮闘する福祉に関わるすべての方々に、心よりの応援と感謝を申し上げます。
中村祐介拝