2025.06.29Toyroro
近年、家族のかたちが多様化するなかで、「母の日」や「父の日」の他に「ファミリーデイ」などを設ける園もあるようです。当園では“母の日と父の日の間をとって感謝を伝える”という想いから、独自に「マパの日」というイベントを設けています。それは、子どもたちからママ・パパへ感謝の気持ちを伝える特別な日です。
夕方、ママ・パパを迎える時間になると、子どもたちの胸は期待でいっぱいに。髪を結い直し、身だしなみを整えているあいだ、「まだかなまだかな」とその瞬間を待ちわびます。
玄関のドアが開いて大好きな人の姿を見つけると、頬を緩ませながら駆け出していきました。ぎゅっと抱きしめてもらうと、ほっとしたように体を預ける姿がとても印象的でした。
動画上映が始まると、普段と違うお部屋の雰囲気にワクワクする子どもたち。自分の姿が映し出されるたび、「〇〇ちゃんいたね」とママの顔を見てにっこり。小さなキッズもパパの腕の中で穏やかに身をゆだねていました。子どもたち同士の微笑ましいやり取りに顔をほころばせ、最後まで温かい眼差しを向けながら映像に見入ってくださいました。
そして、いよいよプレゼントを渡す時間。「パパに、どうぞ」「ママに、どうぞ」と私たちの声かけにあわせて、小さな手でぎゅっと握りしめたプレゼントをそっと差し出す子どもたち。恥ずかしそうにはにかみながら差し出す子、元気いっぱいに「ありがとう!」と声を添えて渡す子、ママ・パパに紹介するように丁寧に手渡す子など、一人ひとりの姿に自然と笑顔が広がります。中には、受け取った瞬間にそっと目元をぬぐうママの姿も―。まだ言葉にならない“ありがとう”が、まっすぐに届いた時間となりました。
今日この日に向けて、子どもたちは少しずつ気持ちを育ててきました。キッズたちの“ありがとう”が、ちゃんとママとパパに届いたこと―そのことが、私たちにとっても何よりうれしい瞬間でした。