2024.05.24GOALZ

カラオケに行ってみたい

ARC宝塚(通所介護)」をご利用いただいているNさまが、「カラオケってどんなところなの? 私は行ったことがないの」とKさまに話している会話が耳に届いてきました。詳しくお聞きしてみると、Kさまはご家族やご友人とよくカラオケに行かれるようで、その話をNさまにされていたようです。

そこで私たちは、当社のサービスである「GOALZ」の意図を説明したところ、お二人が興味を持ってくださったため同じくARC宝塚をご利用いただいているHさまにもお声掛けして、みんな一緒にカラオケに行くことになりました。企画が進むにつれて、Nさまは初めてのカラオケに心を弾ませているようで、「歌ってみたい曲リスト」をメモ用紙3枚分も準備されていました。その姿を見て、私たちも存分に楽しんでいただける企画にしたいという気持ちが一層強まりました。

カラオケ当日、Hさまは20年ぶりのカラオケということで少し緊張されていました。また、Nさまは数日前から興奮が高まり、その日は朝4時に目が覚めたそうです。
カラオケに到着すると、皆さまは慣れない雰囲気のせいか遠慮気味で、トップバッターがなかなか決まりませんでした。するとKさまが「最初はやっぱり田中君(筆者)が歌って欲しいな」とおっしゃり、私は味わったことのない緊張感の中で盛り上げ役として歌わせていただきました。
すると皆さまの緊張もほぐれ、普段から定期的に通われているKさまはさすがの上手さで歌ってくださり、大いに盛り上がりました。またNさまやHさまは「歌うの久しぶりだから何を歌っていいのか分からない」「声が出ないわ」と恥ずかしそうにしておられましたが、お一人ではなく皆で一緒に歌うことで、後半からはのびのびと楽しそうに歌われていました。

「声を出して歌う」ことはストレスの軽減になりますし、さらにご友人と一緒に歌うことでコミュニティーの一体感が強まります。特にご高齢の方にとっては、家にこもりがちになったり、行く場所が施設や病院だけになることが少なくありません。

今回の企画が終わった後、皆さまから「今日は非日常的でとても良い気分転換になった」「可能なら来月にでもまた行きたいわ」といった感想をいただき、「こういう楽しみができれば、リハビリももっと頑張れるよね」と嬉しいお言葉もいただけました。いつもとは違う環境を提供できたことで、皆さまのプライベートの話も時間を気にせずお聞きでき、私たち自身も有意義な時間を過ごすことができました。