2024.02.13GOALZ
「metoo西宮(グループホーム)」に入居されているNさまは、認知症状に向き合い、葛藤されているご様子もありますが、現時点では日常生活に大きな支障は見られません。
かつては、自分で豆から挽いてコーヒーを入れたり、クラシック音楽に造詣が深かったりと、いろいろなものに興味を持たれていました。また、ご自身が学生・社会人に取り組まれていたラグビーに関しても、その頃の話を私たちに語ってくださいます。
実際、施設には当時の同僚の方々(社会人チームで仕事と部活動でNさまと共に同じ時間を過ごされた方々)がご面会に来られることがありました。そこで、その方々と協力して、ご面会に来られていない方も含めてお酒を交わしながらの食事会を企画。和やかな空気の中で思い出話に花を咲かせ、交流を深めて頂ければと考えました。
当日は外出用のスーツに着替え、ご機嫌のまま食事会へ参加されたNさま。すでに集まられた同僚の皆さんとお会いした後は当時のNさまに戻ったかのように流れるような会話をされ、会は進んでいきます。
参加された同僚の方々もNさまが会話しやすいように、Nさまの現役時代のラグビー姿やスコアの写真、チームで小豆島に海水浴に行った写真などをご準備してくださいました。お酒の勢いも相まって会話も進み、笑いも絶えないとても楽しい時間が過ぎていきました。普段の晩酌よりも少しだけ飲みすぎたNさまですが、若い頃酒豪で鳴らしたこともあり、皆さんの前では平静を保っておられるように感じました。
「metoo西宮」において初のGOALZとなった今回の企画――。普段の活動との差別化(特別感)が上手く出せるか心配もありましたが、実施後、Nさまの表情を見ていると、その時間はNさまにとってご同僚とのかけがえのない時間になったように感じました。これからもこのような時間を提供できるよう工夫していきたいと思います。