2023.11.01GOALZ

主人のお墓参りに行きたい

Hさんは血圧が非常に高いため長時間立つことが難しく、また運動も禁止されています。そのため食材の買い物などは近所の方々に助けてもらうなど、周りに協力を得ながら暮らしておられます。

また新型コロナウィルスが流行する3年前までは、身内の方と一緒にお墓参りには行けていましたが、身内の方が体調を崩してからは行くことができなくなってしまいました。そんな中、「GOALZ」のチラシを目にされ、私から詳しく説明してみると「お墓参りに行きたい」とおっしゃいました。それからはGOALZの企画をどんどん進めていきました。
Hさんは、お人柄の良い方ですのでご近所の方々からも慕われており、励ましを受けながら当日を迎えました。

「一心寺」付近に近づくと、以前に来た時の記憶がよみがえったようで「ここ通ったなぁ」「あそこの椅子に座って待ってたわ」など、懐かしい表情を見せておられました。またこの日は好天で日曜日ということもあり通常よりも多くの参拝者が訪れ、ご祈祷の受付までに50分もかかってしまうと……。長時間立つことができないHさんにとっては大きなハードルです。その間、会話を楽しんだり、時折私から励ましの言葉をかけながら、他の参拝者と同じように列に並んで待ち続けました。
また一心寺の境内にはエレベーターがなく、お寺特有の急な階段を少し上っては休憩し、少し上っては休憩し、頑張って登り切りました。「これもリハビリですね」と声を掛けながら一歩一歩慎重に歩く様子を見守りました。その後、待合室で座りながら待ち、そこから本堂に移動してご祈祷されました。

Hさんは3年間もお参りできていなかったため、ご主人の13回忌を迎えることができなかったことが胸に残っていました。それも終えることができ「胸がすっとした」と満足そうでした。ご主人の命日は5月14日とのことで、「今回は遅くなったけど、来年は命日にまたこの企画で連れて行ってね。よろしく!」と来年のご予約のようなことも仰っておられました。ご自身ひとりではできないことも、我々のサポートがあればできることが広がります。日々の生活を自分らしく輝いていただきたい――そのサポートを続けていきたいと思います。