2023.10.18あらたか
うだるような暑さもいつの間にか過ぎ去り、高く澄んだ青空を見上げると心地よい秋風が頬に触れます。そんな日は朝からなんだかソワソワ。外に出かけたくなりますね。皆さんはお出かけ日和のこの10月をどのようにお過ごしでしょうか。
お買い物に行きますか? 少し散歩でも? 新しくオープンしたパン屋さんをのぞくのも楽しそう! これらは私たちが当たり前に過ごす日常の一つです。しかし自身に介護が必要になったとき、一人でできていたこの日常が当たり前ではなくなってしまいます。気が付けば、病院と施設と自宅でしか過ごしていない、そんなご高齢の方が多いのではないでしょうか。
そんな中「hanare宝塚(小規模多機能型居宅介護)」をご利用の皆さまは、今月、ほぼ毎日誰かしら外出を楽しんでいらっしゃいます。
Mさまは近くのスーパーでお買い物。お肉コーナーを眺めながら最近の物価高にびっくりされましたが、その日みんなで食べるhanareのおやつを購入されました。またIさまは久しぶりに伊和志津神社のお参りに。「お祈りするとしゃきっとする」と背筋を伸ばしておられました。Oさまは「どこか出かけたいね」と仰り、近くのケーキ屋で色とりどりのケーキに感嘆しながら、みんなで食べるおやつを買われました。近所の青果店で柿とみかんを買ったYさまは、お庭にテーブルを出してお仲間と一緒に秋の味覚を堪能されました。他にも秋祭りの「だんじり」を見学したり、お散歩やドライブに出かけたり、パン屋さんやペットショップに行かれたりと、皆さま思い思いの外出を楽しんでおられます。
家族のための買い物、愛犬と歩いた散歩道、つかの間の休日に訪れる神社……。この企画は、「気軽な外出」を通じて、利用者さまがかつて当たり前に楽しんでいた日常の風景を取り戻すことにもつながったのではないでしょうか。季節的に過ごしやすいこの時期「次はどこに行こうか」と話はつきません。
「赤い実がなってるね」と、葉も色づいてきた玄関先の花水木を指差すTさまは、差し込む日差しをまぶしそうに見上げながら「暑いわ」と笑ってhanareのフロアに戻っていきました。