2023.04.14あらたか
コロナ禍で外出といえば、“hanare(小規模多機能型居宅介護)に通うだけ”――。利用者さまによってはこのような状況が3年以上も続き、「暮らし」とは何なんだろうと私たちスタッフも考えるようになっていました。そんなある日、hanareのリビングにあるテレビから桜の開花予想が流れ、皆さまから「桜か〜いいね」「お花見行きたいね」との声が……
よし、花見にいくで!――管理者その一言で、あっという間に今回のお花見が決まりました。
4月1日からのコロナ規制緩和を待たずにして、飛行機が見える下河原公園、可愛いお花の花壇がある昆陽池公園・瑞ヶ池公園、桜の種類が多い笹原公園など、3月の最終週を使って日替わりで行きました。幸いお天気にも恵まれ、利用者さま19名全員がお花見を楽しむ事ができました。
現地では、爽やかな風と満開の桜やかわいいお花達に囲まれて、普段では見られないような最高の笑顔と「すごい、満開や!」「綺麗やね!」「久しぶりに見たわ!」と喜びの声。長く暗い日々から開放され、心の底から春が訪れた事を感じ取っていただけたのではないでしょうか……。私たちも思わず笑顔がこぼれました。
季節を感じるというのは、暮らしに必要なことです。食べるだけが暮らしですか? 寝るだけが暮らしですか? 人はそれだけでは生きていけないはずです。感情が揺さぶられることで脳が活性化し、心の安定にも繋がります。また季節の変わり目だけではなく、窓からの日差しや雨の音など毎日の変化までも感じ取っていただけるような環境づくりにも心掛けたいと思います。