2023.01.26Toyroro
ある日のこと――。
そろそろトイレに行こうかと私たちに誘われて向かったお友だち。
「い~ち、に~い、さ~ん……」一緒に10まで数を数えながら無理なく排尿を試みます。
あいにく成功とはならなかったものの、「また今度座ってみようね」と楽しく話をしながら次回へ期待を寄せズボンを履きはじめたその時、年上のキッズがトイレにやってきました。
私たちのお手伝いを必要とせず慣れた様子で着脱し、トイレでの排尿を済ませます。そんな姿がよほどかっこよく映ったのか、ズボンを履き終わったお友だちは思わず目を丸くしながら「いいね!」と一言。そして、片手の親指をピンと立てグッドサインを示していたのです。褒めてもらったキッズは照れた様子を見せつつ、お互いにニコニコと笑い合うその姿は、言葉では言い表せないほど微笑ましい光景でした。他者を認めたり、受け入れたりする“純粋な気持ち”が、その二人の間に芽生えたように思えたのです。
私たちが掲げている「みんな違うが、みんないい」は、声を大にして伝えているわけではありません。また一朝一夕で浸透するものとも思っていません。それでも職員一人ひとりがどんなに些細なことでも、このモットーを基準にしてきたことで、子どもたち一人ひとりが自然に感じ取ってくれているようです。
「ボクはできなかったけれど、○○くんはできてかっこいいね!」――と互いに相手を尊重し合えることの素晴らしさ。大人も見習いたいものです。