2025.07.14あらたか

【hanare宝塚】心に響く音色

記録的な速さで梅雨が明けた今年、涼やかな音色で涼を楽しもうと、「hanare宝塚(小規模多機能型居宅介護)」では6月末に宝塚市の中央公民館で開催されたハンドベルの演奏会にでかけました。

涼しいホールの中、ハンドベルがきらめくようなメロディーを奏でると、その響きに思わずうっとり。演奏してくださったのは、宝塚市のボランティアグループ「ポップンリンガーズ」の皆さん。今年2月に開催された全国コンテストで金賞を受賞された実力ある団体です。

今年で20周年を迎えられたとのことで、その始まりは、障がいのある子どもたちが通う通園施設で知り合ったお母さんたちが、お子さんとともに「ポップンキッズ」として立ち上げた活動だったそうです。
親子で一つの音を鳴らすところから始まったその音楽は、20年の歳月を積み重ねて、聴く人の心をやさしく包み込む、豊かな表現力をもつアンサンブルへと成長されました。

当日、演奏会に参加されたご利用者さまたちは、リズムに合わせて体を揺らしたり、いっしょに口ずさんだりと楽しまれていました。演奏が終わると「ほかのコンサートとはちがって心に響くいいコンサートでした」「努力をつづけると前に進むことができるという前向きな気持ちになれました。私も病気で左手に麻痺があるけれど、がんばろうと思えました」といった感想がきかれました。

認知症や後遺症を抱える方もおられる中で、ポップンリンガーズさんの音色は、その心をそっとなぐさめ、背中を押してくれるようでした。
ご家族様にその様子をお伝えしたところ、「私もポップンキッズのときからよく聴かせてもらっていました」と仰ってくださり、親子二代で音楽を楽しむ機会となったことに、長年にわたる活動の重みと温かさを感じました。

ひとつひとつの音色は、ひとりひとりの生きざまであり、それが重なって作品となる。自信と誇りをもって腕を高く掲げて鳴らされる音色に、利用者さまともども心を打たれました。ポップンリンガーズさんのますますのご活躍をお祈り申し上げます。