2023.08.24あらたか

【hanare宝塚】 夏祭り ー笑顔かがやく盆踊りー

お盆は過ぎましたが、まだまだ猛暑が続いています。ここ、hanare宝塚(小規模多機能型居宅介護)のご利用者の皆さまがこの一カ月、暑い夏にも負けずに熱心に取り組まれていたことがあります。それは「盆踊り」の練習です。
今年はコロナが5類へと移行し、全国的にも花火やお祭りが復活しつつあります。そこで、当施設でもお祭り気分を味わっていただけるよう、スタッフ一同で工夫を凝らし、ささやかながら「夏祭り」を開催しました。

祭りばやしが鳴り響く中、昼食は屋台メニューを楽しみました。たこやき、たいやき、焼きそばなど、いつもとは異なる雰囲気で味わった料理に、皆さまの笑顔があふれます。昼食の後、淀川花火大会の様子をテレビでゆったりと鑑賞。照明を落とし、スピーカーを設置すると臨場感も高まります。「きれい」「今は手の込んだ花火があるんやねぇ」と感心しきり。花火鑑賞の後は、いよいよお祭りのメインイベント「盆踊り」の時間です!

盆踊りといえば「炭坑節」が欠かせません。スタッフもそろいの法被を着て踊りにも力が入ります。今日の日のために皆さまは毎日練習されてきました。その甲斐もあって踊りも見事に決まりました。「掘って、掘って、また掘って」という振付は、スタッフよりも皆さまの方がよくご存じで、無駄な動きがありません。中には自ら「炭坑節」を歌ってくださる方もいて、長い曲を一曲通して踊りきました。それでも踊り足りないという声に応えて「東京音頭」「花笠音頭」とアンコールが続き、皆さまは汗を流しながら楽しまれていました。
そしてクールダウンのための特別なおやつとして、お祭りの屋台で人気の「かき氷」が登場です。今年は「ベビーカステラ」と「かき氷」の二つから選んでいただける特別企画。チケットでお好きな方を選んでいただけるのですが、ちょっと贅沢に両方を楽しむ方が多くいらっしゃいました。

「かき氷なんて何十年ぶりかに食べたわ」と話すのはMさまです。Mさまはご主人を亡くされてから一人で生活されており、誰にも迷惑をかけないようにと強く生きてこられています。初めてのご利用の際も、体調が悪くても「一人で大丈夫だから」と私たちの援助を遠慮されていました。しかし今日のMさまは笑顔で「楽しかった。ここに来たからこそ、いろいろな思い出をつくってもらえる。家にいると話す相手もいないし。ありがとう」と仰ってくださったのです。
「ここに来てよかった、楽しかった」と言っていただけることが、スタッフとしてどんなに幸せなことか……Mさまと笑いあったそのひと時は、夜空を彩るお祭りの提灯のように温かく輝いていました。