2022.04.11あらたか

【teon】一年振りの外出は「お花見」

ここ数年入退院を繰り返し、昨年の10月に退院された難病を患うYさま。
現在、全身の状態は安定していますが、意思疎通は瞼を軽く閉じること、眉が少し動くのみになり、ご本人の意思確認がむずかしくなってきています。加えて車椅子への移乗もできない状況で、外出が全くできていませんでした。
時が流れ桜が咲き乱れ、今年のお花見はどうしようかと家族も私たちも思案していましたが、無理はしないでおこうと断念することにしました。しかし、晴れの日が続き、気候も良く近所の桜(阪神競馬場のさくら道)があまりにもきれいに咲いていたため、ご主人から「よし、行こう!」ということで急遽出かけることになりました。

少し暑いくらいの日差しでしたが、ポカポカ太陽と心地よい風、久しぶりの外の澄んだ空気は本当に気持ち良かったのだと思います。桜道の移動中は、ときどき両眼を開けられており、舞ってくる桜もしっかり見えていたのではないでしょうか。いつも以上に表情がとても穏やかに見えました。普段はなかなか熟睡できないことが多いY様ですが、この夜は程よい疲れで熟睡されていたようです。

天気の良い日はお散歩に行く、桜が咲いたらお花見に出かける――何気ない普通のことですが、それを普通にできるようわたしたちはこれからもサポートしていきます。